仲介・買取・リースバックの違い|不動産の売り方3つを宅建士が比較

仲介・買取・リースバックの違い

家を売ろうと調べ始めると、「仲介」「買取」「リースバック」という3つの言葉が出てきます。どれも「家を売る方法」ですが、中身はまったく違います

そして厄介なことに、この3つを横に並べて中立に比べた情報が、意外と見つかりません。不動産会社のサイトは、自社が扱う方法をすすめる立場だからです。

この記事では、宅建士・FPの視点から、3つの違いを価格・期間・住み続けられるかで正直に比較します。とくにリースバックは、国民生活センターが注意喚起を出している方法です。良い面だけでなく、そこも隠さず書きます。

相場を調べる出発点は、国土交通省の不動産情報ライブラリです。近隣の成約価格を無料で確認できます。

この記事でわかること
  • 仲介・買取・リースバックの違いが一覧でわかる
  • それぞれの価格の目安と、かかる期間
  • 買取が相場の7〜9割になる理由
  • リースバックの注意点(家賃・買戻し・クーリングオフ不可)
  • 「手取り」と生涯コストで比べる方法
  • 目的別に、自分がどれを選ぶべきか
  • 強引な勧誘から身を守る方法
目次

不動産の売り方は3つある

不動産の売り方は3つある

まず全体像です。3つの違いを一覧にします。

仲介 買取 リースバック
誰に売る 一般の買主 不動産会社 リースバック会社
価格の目安 市場価格に近い 相場の7〜9割程度 相場より低い
かかる期間 3〜6か月 数日〜数週間 比較的短い
売却後に住めるか ○(家賃を払う)
仲介手数料 かかる 原則かからない 形態による
向いている人 高く売りたい 早く確実に売りたい 住み続けたい

3つは「優劣」ではなく「目的の違い」

この表を見ると「仲介がいちばん得では」と思うかもしれません。でも、そう単純ではありません

仲介は高く売れる可能性がある一方、買主が見つからなければ、いつまでも売れません。買取は安くなる代わりに、期日までに確実に現金化できます。リースバックは、家に住み続けられるという、他の2つにはない価値があります。

つまり、何を最優先するかで正解が変わるのです。

  • 「いくらで売れるか」が最優先 → 仲介
  • 「いつまでに売れるか」が最優先 → 買取
  • 「住み続けられるか」が最優先 → リースバック

結論「いくら」を優先するなら仲介、「いつまで」なら買取、「住み続けたい」ならリースバック。ただし3つは優劣ではなく、目的の違いです。まず自分が何を最優先するかを決めてから選んでください。

仲介|いちばん高く売れるが、時間がかかる

仲介|いちばん高く売れるが、時間がかかる

もっとも一般的な方法が仲介です。不動産会社が売主と買主の間に立ち、一般の買主を探してくれます

市場価格で売れる可能性がある

最大のメリットは、市場価格に近い金額で売れる可能性があることです。買主は「そこに住みたい人」なので、その物件に価値を感じれば、相応の金額を払います。

条件が良ければ、想定より高く売れることもあります。3つの中で、いちばん高値が狙えるのが仲介です。

3〜6か月かかるのが一般的

一方で、時間がかかります。売り出しから引渡しまで、一般に3〜6か月が目安です。

内訳は、買主を探す期間(数週間〜数か月)、契約から引渡しまでの期間(1〜2か月)。買主が見つからなければ、この期間はさらに延びます

「必ず売れる」保証はない

見落とされがちですが、仲介には「売れる保証」がありません。買主が現れなければ、値下げを繰り返すことになります。

売れ残った物件は「何か問題があるのでは」と敬遠され、さらに売れにくくなるという悪循環もあります。

仲介手数料がかかる

仲介では、成約時に仲介手数料が発生します。上限は法律(国土交通省告示)で決まっています。

売買価格 手数料の上限
400万円超 売買価格×3%+6万円+消費税
200万円超〜400万円以下 売買価格×4%+2万円+消費税
200万円以下 売買価格×5%+消費税

なお、2024年7月から、800万円以下の低廉な空き家等については、上限が30万円+消費税(税込33万円)に引き上げられました。空き家の流通を促すための改正です。

安い物件では、以前より手数料が高くなる場合がある点に注意してください。詳しくは国土交通省の不動産取引に関するお知らせで確認できます。

仲介はいちばん高く売れる可能性がある代わりに、買主が見つかるまで3〜6か月かかります。時間に余裕があるなら、まず仲介から検討するのが基本です。

買取|早く確実だが、価格は下がる

買取|早く確実だが、価格は下がる

買取は、不動産会社が直接、あなたの家を買い取る方法です。買主を探す必要がないので、話が早く進みます。

数日〜数週間で現金化できる

最大のメリットはスピードです。買主探しの工程がまるごと不要なので、条件が整えば数日〜数週間で現金化できます。

「離婚の財産分与で期日がある」「相続税の納付期限が迫っている」「住み替え先の決済に間に合わせたい」——期限がある人には、これが決定的な価値になります。

なぜ相場の7〜9割になるのか

代わりに、価格は下がります。目安は相場の7〜9割程度です。

理由を理解しておくと、納得感が変わります。不動産会社は、転売を前提に買っているからです。

  • 買い取った後のリフォーム費用がかかる
  • 再販できるまでの保有コスト(税金・管理費)がかかる
  • 売れ残るリスクを会社が引き受ける
  • 再販時の利益を確保する必要がある

これらをあらかじめ差し引いた金額が、買取価格です。買い叩かれているというより、スピードと確実性を買っていると考えるほうが実態に近いでしょう。

見落とされがちな買取のメリット

価格以外にも、買取には利点があります。

  • 仲介手数料が原則かからない(会社が買主そのもののため)
  • 内覧の対応が不要(見知らぬ人を家に上げなくてよい)
  • 近所に知られにくい(広告を出さないため)
  • 契約不適合責任を免除される場合がある(後から不具合が見つかっても、責任を問われにくい)

とくに最後の点は重要です。個人の買主に売ると、引渡し後に雨漏りなどが見つかれば、責任を問われることがあります。古い家では、この安心感が効いてきます。

「買取保証」という中間の選択肢

「高く売りたいが、期限もある」という場合、買取保証という方法があります。

一定期間は仲介で売り出し、売れなければ、あらかじめ決めた価格で不動産会社が買い取るという仕組みです。まず高値を狙いつつ、最低ラインも確保できます。

ただし、保証価格は通常の買取より低めに設定されることもあります。条件をよく確認してください。

買取は早く・確実ですが、価格は相場の7〜9割程度が目安。その差額は、スピードと確実性を買う対価だと考えてください。

リースバック|住み続けられるが、注意点が最も多い

リースバック|住み続けられるが、注意点が最も多い

リースバックは、自宅を売却したうえで、その家を借りて住み続ける方法です。

売却代金がまとまって入り、引っ越しも不要。一見すると良いことずくめに見えます。しかし、3つの中で最も注意が必要な方法でもあります。

仕組みを正確に理解する

流れはこうです。

  1. 自宅をリースバック会社に売却する(所有権が移る)
  2. 同時に、その家の賃貸借契約を結ぶ
  3. 以後は毎月家賃を払って住み続ける

ポイントは、売った瞬間に、家はもうあなたのものではないということ。あなたは所有者から借り手に変わります。

国民生活センターが注意喚起している

2025年5月21日、国民生活センターは強引に勧められる住宅のリースバック契約にご注意!という注意喚起を公表しました。

そこで示されている実態は、率直に言って深刻です。

  • 契約当事者の約7割が70歳以上で、相談件数はここ数年増加している
  • 「何時間も勧誘され続けた」「マンションを売るよう執拗に勧誘された」
  • 「『売却後もそのまま住み続けられる』と説明されたが、家賃が値上げされ支払えなくなった
  • 認知症の父が相場より非常に安価な売却額でリースバック契約をしていた」

つまり、「ずっと住み続けられる」という説明が、そのまま実現するとは限らないのが現実です。

契約前に必ず確認すべきこと

トラブルの多くは、契約内容を理解しないまま契約していることから起きます。最低限、次を確認してください。

  • 賃貸借契約の種類(普通借家か、定期借家か)
  • 契約期間と、更新できるかどうか
  • 家賃の金額と、改定(値上げ)の条件
  • 買戻しができるか、できるならその価格
  • 売却価格が相場と比べて妥当か

とくに定期借家契約は要注意です。期間が満了すると契約が終了し、住み続けられなくなることがあります。「ずっと住める」と思っていたのに、数年で出ていくことになった——という事態が起こり得ます。

クーリング・オフは使えない

そして、これが決定的に重要な点です。

国民生活センターは、自宅を不動産業者に売却した場合、クーリング・オフはできないと明示しています。

強引に勧誘されて契約してしまっても、後から無条件で撤回することはできません。家は戻ってきません。

だからこそ、その場で判断せず、必ず持ち帰る。これが唯一にして最大の防御です。

家賃が続くことを忘れない

もう一つ、見落とされがちな点があります。売却代金は一度きり、家賃は毎月続くということです。

仮に月10万円の家賃なら、年120万円、10年で1,200万円。売却代金が2,000万円だったとしても、10年住めば、実質的に手元に残るのは800万円という計算になります。

「まとまったお金が入る」という魅力の裏で、支出も始まっていることを忘れないでください。

国土交通省も住宅のリースバックに関するガイドブックを公表しています。検討するなら、契約前に必ず目を通してください

リースバックは3つの中で最も注意点が多い方法です。売った後は家賃が発生し、不動産業者への売却にクーリング・オフは使えません。国民生活センターも注意を呼びかけています。

「手取り」と、その後のコストで比べる

「手取り」と、その後のコストで比べる

ここからが、いちばん大事な話です。3つを比べるとき、売却価格を並べても意味がありません

比べるべきは手取り額

売却価格から、諸費用と税金を引いた手元に残る金額(手取り)で比べてください。

差し引かれるもの 内容
仲介手数料 仲介の場合のみ(買取は原則なし)
印紙税・登記費用 どの方法でもかかる
譲渡所得税 売却益が出た場合
ローン残債 残っていれば完済が必要

たとえば、仲介3,000万円と買取2,700万円。300万円の差に見えますが、仲介では手数料が約105万円(3,000万円×3%+6万円+税)かかります。実質の差は約200万円弱に縮まります。

さらに、仲介では売れるまで3〜6か月、固定資産税やローンを払い続けることになります。この期間のコストも、差を縮めます。

300万円の差が、実際には100万円台まで縮むことは珍しくありません。それでも仲介が有利ですが、「思ったほどの差ではない」と知っておくと、判断が変わることがあります。

リースバックは「生涯コスト」で見る

リースバックの場合は、もう一段深く考える必要があります。手取り額から、その後に払う家賃の総額を引くのです。

  • リースバックで2,000万円を受け取り、月10万円の家賃で10年住む → 2,000万円 −(10万円×120か月)= 800万円
  • 仲介で2,800万円で売り、賃貸に移って月8万円で10年住む → 2,800万円 − 手数料等 −(8万円×120か月)= 約1,700万円

数字は単純化した例ですが、「住み慣れた家に住み続ける」ことに、いくら払っているのかが見えてきます。

その価値が金額に見合うなら、リースバックは合理的な選択です。見合わないなら、売って住み替えるほうが手元に残ります。大切なのは、金額を可視化してから決めることです。

比べるべきは売却価格ではなく「手取り」、そしてリースバックならその後に払い続ける家賃の総額まで含めた金額です。売値の高さだけで選ぶと判断を誤ります

目的別|あなたはどれを選ぶべきか

目的別|あなたはどれを選ぶべきか

ここまでを踏まえて、目的別に整理します。

仲介が向いている人

  • 時間に余裕がある(3〜6か月待てる)
  • 少しでも高く売りたい
  • 立地や築年数の条件が比較的良い
  • 売れるまで、ローンや固定資産税を払い続けられる

迷ったら、まず仲介から検討するのが基本です。時間があるなら、高く売れる可能性を捨てる理由はありません。

買取が向いている人

  • 期限がはっきりしている(数週間〜1か月など)
  • 近所に知られたくない
  • 内覧の対応が負担
  • 古い家で、引渡し後の責任を負いたくない
  • 仲介で売り出したが、売れ残っている

リースバックが向いている人

  • どうしてもその家に住み続けたい(転校を避けたい、通院先が近い等)
  • まとまった資金が必要だが、引っ越しは避けたい
  • 家賃を払い続けられる見通しが立っている
  • 契約内容を自分で確認・判断できる

条件が厳しいことに気づいたでしょうか。リースバックは、選択肢というより「最後の手段」に近いと考えてください。

3つをまとめて比べるには

とはいえ、3つを自分で1つずつ当たるのは大変です。方法によって扱う会社が違うためです。

国土交通省も、リースバックの検討にあたっては複数の事業者から情報収集を行い、自分のライフプランに合った条件や手法を比較・検討するよう勧めています。押し込まれるのではなく、自分で並べて比べる。これがトラブル回避の本質です。

3つをまとめて査定するなら|いえカツLIFE

仲介・買取・リースバックの3つを、一度の入力でまとめて査定できるサービスです。各方式ごとに最大2社、合計6社まで依頼できます。3つの見積もりが横に並ぶので、この記事で説明した「手取りで比べる」がそのまま実行できます。

相続・離婚がからむケースや、共有持分・借地権・底地・再建築不可といった権利関係が複雑な物件にも対応しており、必要に応じて弁護士に無料相談できるのが特徴です。

ただし、対応エリアは首都圏・関西の一部(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬・大阪・兵庫)に限られます。それ以外の地域では利用できないため、該当しない場合は他のサービスをご検討ください。

いえカツLIFEの公式サイトで無料査定を依頼する

なお、仲介と買取の両方に対応している不動産会社なら、1社で両方の見積もりを出してもらえることもあります。査定を依頼するときに聞いてみてください。

売り方を決めるまでの4ステップ

ここまでの内容を、実際に動く順番に並べます。①で決めた優先順位が、④の判断基準になります。

STEP
何を最優先するか決める

「価格」「スピード」「住み続けること」のどれを優先するか。ここが決まらないと、3つの比較はできません。家族で先に合意しておきましょう。

STEP
相場を自分で調べる

国土交通省の不動産情報ライブラリで、近隣の成約価格を確認します。相場観がないと、提示された価格が高いか安いか判断できません。

STEP
複数の方法・複数社で査定を取る

1社だけ、1つの方法だけでは比較になりません。仲介と買取の両方を出せる会社もあります。価格差の理由を必ず説明してもらいましょう。

STEP
手取りとその後のコストで比べる

売却価格ではなく、諸費用・税金を引いた手取り額で比較します。リースバックなら、その後に払う家賃の総額も足して考えます。

強引な勧誘から、身を守る

強引な勧誘から、身を守る

最後に、いちばん現実的なリスクの話をします。

国民生活センターの相談で目立つのは、価格の不満よりも勧誘の強引さです。「何時間も勧誘され続けた」「怖くなって応じてしまった」。これが実態です。

その場で決めない

守るべきルールは、たった一つです。

その場で契約しない。必ず持ち帰る。

まともな会社なら、持ち帰って検討することを嫌がりません。「今日決めてくれれば」「この条件は今日だけ」と急かす相手こそ、いちばん危険です。

断り方と、相談先

国民生活センターのアドバイスは明快です。

  • 勧誘が迷惑だと思ったら、きっぱりと断り、今後勧誘しないよう伝える
  • 自宅を不動産業者に売却した場合、クーリング・オフはできないと知っておく
  • 住み続けたいなら、家賃を払い続けられるかよく確認する
  • 国土交通省のガイドブックを活用する
  • 不安や不明な点があれば、すぐに消費生活センター等に相談する

相談先は、消費者ホットライン「188(いやや!)」。最寄りの消費生活センターにつながる、全国共通の3桁の番号です。

家族の見守りが効く

トラブルの約7割が70歳以上という事実は重いものです。国民生活センターも、身近な人が変化にいち早く気付くことの重要性を指摘しています。

離れて暮らす親がいるなら、「家を売らないか、という話が来ていないか」と、ときどき聞いてみてください。相談は家族からでも可能です。

その場で決めない。これが最大の防御です。強引に勧誘されたら断り、不安があれば消費者ホットライン「188」に相談してください。

仲介・買取・リースバックに関するよくある質問(FAQ)

仲介・買取・リースバックに関するよくある質問(FAQ)
仲介・買取・リースバックは、どれがいちばん高く売れますか?

一般に仲介がもっとも高くなります。 仲介は市場で買主を探すため、市場価格に近い金額での売却が期待できます。買取は不動産会社が直接買うため相場の7〜9割程度、リースバックも相場より低くなるのが一般的です。ただし、仲介は買主が見つかるまで時間がかかり、必ず売れる保証もありません。「高く売れる」と「確実に売れる」は別の話です。

買取だと、なぜ価格が安くなるのですか?

不動産会社が転売を前提に買うからです。会社は買い取った物件をリフォームして再販し、その差益で利益を出します。そのため、リフォーム費用・再販までの保有コスト・売れ残るリスクをあらかじめ価格から差し引きます。これが相場の7〜9割程度になる理由です。安く買い叩かれているというより、スピードと確実性を買っていると考えるほうが実態に近いです。

リースバックなら、ずっと住み続けられますか?

必ずしもそうとは限りません。 国民生活センターには「『売却後もそのまま住み続けられる』と説明されたが、家賃が値上げされ支払えなくなった」という相談が寄せられています。賃貸借契約が定期借家契約の場合、期間満了で契約が終了することもあります。契約書で「契約の種類」「期間」「更新の条件」「家賃の改定条件」を必ず確認してください。

リースバックの契約は、クーリング・オフできますか?

できません。 国民生活センターは、自宅を不動産業者に売却した場合クーリング・オフはできないと明示しています。強引に勧誘されて契約してしまっても、後から無条件で撤回することはできないということです。だからこそ、その場で判断せず、契約前に必ず持ち帰ることが重要になります。

リースバックのトラブルは、どんな人に多いのですか?

国民生活センターによると、契約当事者の約7割が70歳以上で、相談件数はここ数年増加しています。「何時間も勧誘され続けた」「マンションを売るよう執拗に勧誘された」といった勧誘に問題がある事例が目立ちます。「認知症の父が相場より非常に安価な売却額でリースバック契約をしていた」という相談もあり、判断能力が低下した高齢者が狙われやすいのが実情です。ご家族の見守りが大切です。

買取に仲介手数料はかかりますか?

不動産会社が直接買い取る場合はかかりません。 会社が買主そのものなので、仲介が発生しないためです。ただし、買取業者を「仲介」してもらう形(買取仲介)では手数料がかかります。どちらの形なのかは、契約前に必ず確認してください。なお、諸費用がゼロになるわけではなく、登記費用や印紙税などは別途必要です。

仲介手数料の上限はいくらですか?

売買価格が400万円超なら「売買価格×3%+6万円+消費税」が上限です(国土交通省告示)。なお2024年7月から、800万円以下の低廉な空き家等については、上限が30万円+消費税(税込33万円)まで引き上げられました。空き家の流通を促す目的の改正です。安い物件では、以前より手数料が高くなる場合がある点に注意してください。

3つの方法を、まとめて比べることはできますか?

できます。 仲介・買取・リースバックの査定をまとめて依頼できるサービスがあります。また、仲介と買取の両方に対応している不動産会社なら、1社で両方の見積もりを出してもらえることもあります。国土交通省も、リースバックを検討する際は複数の事業者から情報収集し、自分のライフプランに合った条件や手法を比較・検討することを勧めています。

住宅ローンが残っていても売れますか?

売却代金でローンを完済できれば売れます。 抵当権を抹消しないと引き渡せないためです。完済できない場合(オーバーローン)は、自己資金で不足分を補うか、金融機関の同意を得て任意売却を検討することになります。まずは残債を金融機関や返済予定表で正確に確認し、査定額と並べて比べてください。

急いで売りたいのですが、買取一択でしょうか?

まず「本当にいつまでに必要か」を確認してください。 3か月以上の余裕があるなら、仲介で売り出しつつ、売れなければ買取に切り替える「買取保証」という選択肢もあります。期限まで数週間しかない、近所に知られたくないといった事情があるなら買取が有力です。期限の実態に合わせて選ぶのが、損を減らすコツです。

リースバックと任意売却は違うのですか?

違います。 リースバックは「売った家に家賃を払って住み続ける」仕組みで、ローンが残っていなくても使えます。一方任意売却は、住宅ローンが返せなくなった場合に、金融機関の同意を得て競売より有利な条件で売る手続きです。目的も前提もまったく異なります。混同したまま契約すると、想定と違う結果になります。

強引に勧誘されたら、どうすればいいですか?

きっぱり断り、今後勧誘しないよう伝えてください。 国民生活センターは「勧誘が迷惑だと思ったらきっぱりと断る」ことを助言しています。不安や不明な点があれば、消費者ホットライン「188(いやや!)」に相談できます。最寄りの消費生活センターにつながる全国共通の番号です。ご家族が高齢の場合は、周囲の見守りがトラブル防止に有効です。

まとめ

不動産の売り方は3つ。優劣ではなく、目的の違いです。

  • 仲介市場価格に近い金額が狙えるが、3〜6か月かかり、売れる保証はない
  • 買取数日〜数週間で確実に現金化できるが、相場の7〜9割程度
  • リースバック住み続けられるが、家賃が続き、クーリング・オフも使えない

そして、比べるべきは売却価格ではなく手取り。リースバックなら、その後の家賃総額まで含めた生涯コストで見てください。

最後に、いちばん大事なことを繰り返します。その場で決めないこと。とくにリースバックは、契約したら取り消せません。強引に勧められたら、それだけで警戒する理由になります。

自分で並べて、比べて、納得してから決める。それが、いちばん損をしない売り方です。あわせて【不動産売却の流れ】【不動産売却で損する人の特徴7選】【家を高く売るためにやるべきこと】【いえカツLIFEの評判は?】もご覧ください。

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の不動産取引、サービス、事業者を推奨するものではありません。価格の目安(相場の7〜9割程度など)や期間は一般的な傾向であり、物件の条件・地域・時期によって大きく異なります。実際の金額を保証するものではありません。

制度・法令・手数料の規定は変更される場合があります。仲介手数料の上限や空き家等の特例については、国土交通省の最新の告示・公表資料をご確認ください。リースバックの契約内容は事業者によって異なるため、必ず契約書をご自身で確認し、判断に迷う場合は宅地建物取引士・弁護士等の専門家や、消費生活センター(消費者ホットライン188)にご相談ください。

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この記事を書いた人

競売物件を専門に扱う不動産会社に勤務し、その後独立。住宅ローンを返せず家を手放す方を、数多く見てきました。その多くは「知らなかった」ことが原因でした。だからこのサイトでは、買う前・売る前に知っておけば防げることを、デメリットも隠さずに書いています。宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士。

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